
連載企画「チームのチカラ」。第5回では、「UrumoBI(ウルモ ビーアイ)」のプロダクト開発を担う開発本部 プロダクト開発部の「プロダクト開発グループ」「プロダクトデータグループ」にお話をお伺いしました。Web開発を中心に、データ設計やアルゴリズム、PMまでを横断する組織が、いかにして「受動的に使える、実行力の高いBI」を創り上げているのか。その現場感を、開発の舞台裏とともに紹介します。
お話してくれた人:
開発本部 プロダクト開発部 部長 兼 プロダクトデータグループ グループマネージャー・海沼 玲史さん
開発本部 プロダクト開発部 プロダクト開発グループ グループ マネージャー・橋本 篤徳さん
業務内容を教えてください
海沼:
まず、プロダクト開発部全体の説明をすると、開発部はプロダクト推進、プロダクト開発、プロダクトデータの、3つのグループで構成されています。
その中でも、プロダクトデータグループは、Urumo BIに必要なデータ設計やアルゴリズム開発を担っています。直近では“どういったアルゴリズム”で、“どういったデータが必要なのか”を検討・検証した集大成である「顧客再現」という機能を実装しました。私自身は開発部の部長 兼 プロダクトデータグループのグループマネージャーとして、PM・開発・データチームの調整や、チームのボトルネックになりうる部分のサポートを行っています。
橋本:
プロダクト開発グループは、Urumo BIのWeb開発を担当しています。デザイナー、フロントエンド、バックエンド、それぞれの役割で分担しつつ、プロダクトデータグループやプロダクト推進グループと連携してプロダクトを作り上げています。見た目のデザインだけでなく、使い勝手や動作の安定性にも注力しています。
開発本部 プロダクト開発部 部長 兼 プロダクトデータグループ グループマネージャー・海沼 玲史さん
チーム紹介と、そのチームをまとめるにあたって意識していることも教えてください。
海沼:
チームには静かなタイプもいれば、口を開けば無限に喋れるタイプもいて、バランスが良いです。大学で天体のデータ分析をしていたメンバーがいたり、趣味が勉強することで、休みの日には高校数学を学び直しているメンバーがいたり、好奇心旺盛で学び続けるメンバーが多く、個々の探究心がチームの原動力になっています。
そんなメンバーに対して、マネジメントとして気をつけていることは、2つです。ひとつは、人によってタスクアサインの抽象度を変えるということ。具体的に依頼すれば、わかりやすく進捗も早くなりますが、その分成長も遅くなってしまうので、あえて抽象的にすることによって、能動的に自分で掘り下げてもらうようにしてタスクアサインするようにしています。もうひとつは、納得感。依頼をするときには、何を目的にどういった理由でそれが必要なのか、ビジネス上の背景や開発のスケジュール、キャリアとしてどうプラスになるのか、様々な軸から説明することで、本人が「やりたい」と自発的に推進できる状態にもっていけるように、というのは常に意識しています。
橋本:
メンバーは、プロダクトデータグループと同様、穏やかで、物静かな人が多いかと思いきや、ひと度話し出すと止まらない人もいます(笑)。働き方として、リモートが主になっているものの、議論はオープンかつ連携プレーが浸透しています。困ったときに助け合える雰囲気が強みですね。
メンバーをマネジメントする時に気をつけていることは、3つあって、ひとつは海沼さんと同じで、タスク割りする際に思考の幅を持てるような抽象度で依頼をするということ。もうひとつは、伝えたいことは毎日定例で伝えたり、ドキュメントにまとめたり、何度も伝えるということ。最後は、スケジュール。なるべく余裕のあるスケジュールを組むことで細部まで理解できるゆとりを持たせながらも、ギリギリまで開発してしまわないよう内外でスケジュールを分けて管理するようにしています。
新機能を続々とリリースしているUrumo BIですが、こだわりのポイントや実装にあたって苦労されたところを教えてください。
海沼:
私たちは、お客様が私たちのサービスを使用することによって「人が受動的でいても実行力が高いサポートを受けることができる」という世界の実現を目指しています。
そして、私たちは今年、UrumoBIに「顧客再現機能」をリリースしました。この「顧客再現機能」は、「お客様が何を求めているのか」を徹底的に追求した結果、生まれた機能です。一般的なBIサービスの多くは、データ集計サービスに留まり、データ分析結果から具体的にどういった示唆を得て、どういったアクションをすればいいのかは、人に委ねられていました。しかし、データを用いて実際の行動に変えられる人は、あまり多くないのが現状です。この「顧客再現機能」では、生成AIを使用することによって、マーケターがイメージする「顧客像」を、機械的に、しかし、違和感なく再現できるようにしました。これまでアンケートや外部データで補っていた判断を、もっと直感的に掴めるようにしたことで、単なるデータ集計を超えた「受動的に示唆が出てくるBI」に近づけられたと感じています。言葉を入れたときに「なるほど」と納得感が得られる、それが何よりの推しポイントです。
橋本:
技術面では、本当に前例の少ない領域に挑んできたことが最大の苦労でした。生成AIが台頭しはじめてすぐに、プロダクトに取り入れたので、事例がほとんどない中で「試しては改良する」の泥臭いプロセスを何度も繰り返しました。そうした試行錯誤の末に、はじめて「簡単な自然言語を入力したら、購買傾向を示すID群がスッと出てきた」瞬間には、開発者として鳥肌が立つほど感動しましたね。
サービスとしてよりお客様の利益を追求するために、技術的な挑戦だけでなく、画面の操作感や応答の安定性、動作の速さといった「使い勝手」まで磨き込む必要があり、その両輪をバランスよく整えることに注力してきました。前例がないからこその苦労は多かったですが、そのぶん「触って驚く」体験を作れたときの喜びは大きかったです。
開発本部 プロダクト開発部 プロダクト開発グループ グループ マネージャー・橋本 篤徳さん
自身のチームがお客様に与える提供価値とはなんだと思いますか
海沼:
私たちプロダクトデータグループの価値は、裏側のアルゴリズムで「お客様が本当に困っていることをデータで解決する」ことにあります。今回のようにマーケターが「機械では難しい」と感じてきたターゲット設計を、日本語を入れるだけで納得感ある形で抽出できるようにしたのは、その価値証明のひとつだと思っています。データを単に集めるだけで終わらせず、本質に向き合って「どういうロジックなら実際の課題を解けるのか」を設計し、実装まで結びつけること、それが私たちの提供できる大きな価値だと思っています。
橋本:
プロダクト開発グループとしての価値は、ユーザーに優れた体験を届けることだと考えています。具体的には、優れたデザイン、動作が速いこと、落ちにくいインフラといった使い勝手の部分まで手を抜かず磨くこと。見た目だけでなく、触った瞬間に感じる安定感や操作の直感性が、現場での日々の活用につながるはずです。プロダクト推進グループと密に連携し、お客様の困りごとに真摯に向き合い続ける姿勢とあわせて、プロダクトとしての「使える体験」を届けていきたいと考えています。
これからチームに期待していること、チャレンジしていきたいことは
海沼:
先日、Googleが提供している生成AI「Gemini」を開発している方とお話する機会をいただいて、興味深い話をたくさんお伺いできたのですが、生成AIの研究者としてど真ん中にいる人でさえ「この先、AIの進化がどうなるか、自分にもわからない」とおっしゃっていたんです。とんでもない速度の進化に、推測が追いつかない、と。つまり、今は難しいだろうと思っていることも、来年、もしかしたら明日には、できるようになっているかもしれない。それほどまでの生成AIの進化を目の当たりにしている今、もはや「できない理由」はどんどん薄れていて、AIの力を前提に何を実現するかを考えるフェーズに来ていると思います。
我々データグループとしては、その前提を受けて「どういう体験を作れば、より高次元の価値につながるか」を突き詰めていく必要性があります。進化の速さは脅威でもあるけれど、その分ワクワクも大きい。そのワクワクをもって、開発者にはより高い視座で考えてほしいし、より良いものをこれからもチームで生み出していけたらと思っています。
橋本:
「体験を意識した開発」をもっと突き詰めていきたいです。生成AIの登場で新しいプロダクトはすぐ作れる時代になっている一方で、既存プロダクトの改修についてはまだ弱いところがあると感じています。しかし、そこは時間の問題だと思っているので、優れたデザインや、動作の速さ、落ちにくいインフラといった“触って気持ちの良い”体験を徹底的に磨きたいです。
あとは、プロダクトに思想やカルチャーを持ち込みたいという気持ちが強いですね。シリコンバレーには独自のカルチャーの延長線上にある思想が開発に繋がっていると感じますが、日本にも日本独自のカルチャーが必ずあるはずで、それを大切にしながらプロダクトを作っていきたい。そうした“思想を持った開発”が、ユーザーにとって刺さる体験を生むと信じています。泥臭くてもいいから、思想を持って手を動かしていきたい。そんなワクワクをチームで育てていきたいです。
プロダクト開発部ではエンジニアの採用を強化しています。どんな方と一緒に働きたいですか
海沼:
今は生成AIによって「できることの幅」がぐっと広がっているフェーズです。そうした変化をただ恐れるのではなく、「できることが増えるよね」とポジティブに受け止め、手を動かして推し進められる人を求めています。前向きに新しい武器を取り入れ、生産性や表現力を高めていける、そんな推進力のある方に来てもらえたら嬉しいですね。
橋本:
技術への強い愛着、いわゆる「オタクっぽい技術」が好きな人は歓迎します。何かしら「尖っている」特性があると、より良いかもしれません。たとえば、ネットワークに強い、UIに強い、など人それぞれの強みを持ち寄れる方がフィットするんじゃないでしょうか。
また、チームの雰囲気は優しく、連携プレーが根付いているので、協調性を大切にできる方が合うと思います。逆に、周囲を押しのけるような競争的な振る舞いよりも、助け合いながら成長できるタイプの方がフィットしやすいと思います。
海沼さん、橋本さん、お話ありがとうございました!
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