【チームのチカラ vol.4】「責任」と「覚悟」が関係を築く。大変革時代を支えるリテールパートナーの真髄。

連載企画「チームのチカラ」。第4回では、リテールパートナー本部の「リテールコンサルティング部リテールコンサルグループ」「リテールマーケティンング部プロモーション推進グループ」を取り上げます。
お話してくれた人:
リテールコンサルティング部リテールコンサルグループ グループマネージャー・荒木 隆之さん
リテールマーケティンング部プロモーション推進グループ グループマネージャー・髙芝 誠さん
業務内容を教えてください
荒木:
リテールコンサルグループは、主に小売様のマーケティング部や経営企画部と連携して、データの利活用を支援しています。具体的には、CDP(Customer Data Platform/カスタマーデータプラットフォーム) 、いわゆるデータの箱となるものを設計から構築、保守運用までを行い、CDP上のデータを使用したマーケティング施策の企画、実施、分析、改善といったPDCA全般を支援しています。他にも、DXプロジェクトメンバとしてのPMOサポートや、セグメント設計、結果レポート作成など。幅広い業務領域を任せていただいています。
高芝:
プロモーション推進グループは、主にメーカー様向けに小売様のデータを活用したプロモーション支援を行っています。具体的には、小売様のオウンドメディアを活用した販促のプランニングなどです。課題をお聞きし、事前に分析したデータをもとにターゲティングやクリエイティブのご提案を行い、施策後の振り返りまでを行っております。小売様との商談時にも活用していただけるように、良かった点、悪かった点をフィードバックをさせていただいています。
併せて、小売様に対してもデータ活用のご提案や販促に関する支援を行っています。例えば、販促メニューの開発、メーカー様に提出するレポートの内容支援といった実務の内容をご支援しております。最近では、販促物やラウンダー支援など店舗に関わることのご相談もいただいており、これまで以上に小売様に「受け入れてもらえている」と感じることが多くなりました。
リテールコンサルティング部リテールコンサルグループ グループマネージャー・荒木 隆之さん
グループ紹介をお願いします
荒木:
リテールコンサルグループは、データアナリスト2名、ディレクター1名、そして私の4名で構成されています。それぞれ小売業界のITコンサルティングやポイントサービス、ゲームアプリ、金融系など異なるバックグラウンドを持っていて、これまでの知見を活かし、データを活用しながらお客様の課題に向き合っています。
ただ、これはあるあるなのですが、お客様のデータは「事業把握用に管理」されていることが多く、「活用するために管理」されているとは限りません。データの価値を活かすには、まず各小売様の事業や現場の業務、組織特性などを理解した上で、データそのものを理解し、繋ぎ合わせていく必要があります。この難しさをビジネスに昇華させているのがフェズであり、その心臓部を支えているのが、AI視点を持ち攻めと守りの両面で動くコンサルグループのメンバーです。
加えて、アジリティも大きな強みです。通常2~3週間かかるような案件でも、お客様からご相談いただいた当日にはドラフトをご提示し、その後2~3日で成果物をお届けできるスピード感で取り組んでいます。本当に自慢のグループですね。
高芝:
プロモーション推進グループは、私含め6名体制です。メーカーや小売、卸売出身のメンバーが小売様やメーカー様と向き合い、ウェブマーケやコンサルティングファーム出身のメンバーが施策の運用やデータ分析で、全体を推進してくれています。例えば、アプリ販促案件の場合、営業が受注した案件は、ヒアリングにて課題を明確化し、分析要件をアナリストに伝えます。事前分析の結果を基に、販促をプランニングし実行します。施策実施後に結果を検証して、改善を繰り返すという流れです。
私たちのグループは、小売やメーカーの業界出身者が多いこともあって、業界やお客様の課題を解決したいという想いは人一倍強いチームです。私自身も、実際に小売業で長く働いてきた身として、小売業界の課題を解決したい思いが強くあります。多くの消費者は店頭に並んでいる商品の中から最善を選んで購入しますが、実は店頭に並んでいなくても“良い”商品はたくさんあるんですよね。消費者にとってよりよい買い物ができるように、データを活用し、小売様を介して消費者の買い物体験をより楽しく豊かにする。結果として小売様、メーカー様の売上が向上する。そんな世界を目指して日々活動をしております。
リテールマーケティンング部プロモーション推進グループ グループマネージャー・髙芝 誠さん
仕事をするうえで大切にしていること、マネジメントとして意識していることはなんですか?
荒木:
リテールコンサルグループの仕事は、契約したから「はい、終わり」ではなく、むしろ始まり。小売様との信頼を深めながらデータ連携をし続けなければならないんです。大切なデータ(資産)をお預かりしているからこそ、どんな状況下にいようと、「小売様と向き合うということが大事」「1つのミスが致命傷になるんだ」という覚悟を持ち、やり遂げなければなりません。
メンバーが増えてグループとして動けている今も、その覚悟が揺らいだことはありません。メンバーにも常に責任感を持って仕事に取り組んでもらえるよう、自発的に動いてもらうようにしています。安心してチャレンジしてもらえるように、私自身は責任をより強く意識していますね。
高芝:
ありがたいことに、メーカー様のリピーターのお客様が増えて、今年の上期は昨年より倍の数のご支援ができるようになりました。直近は、バイヤー様から私たちに「メーカー様に対して、フェズから説明してくれないか」とお声をかけていただくことも増え、組織の一員のように扱っていただけるようになってきています。それは、荒木さんがおっしゃっていたように、真摯にお客様に対し責任と覚悟をもって、しっかりと向き合って関係性を作れているからこそなんじゃないかな、と感じています。
この関係性を維持しさらに向上していくためにも、チームメンバーには責任と覚悟をもって向き合ってもらえるように、「個々が自分で考えて判断できるようになる」ということを常に意識してもらうようにしています。具体的には、メンバーが経験したことがないことにチャレンジしてもらう。そうすることで、自分の考え方や行動に自信を持てるようになるので、意見を発することに臆さなくなると思うんです。
そして、私自身が意識していることは、「メンバーの成功体験をどれだけ支援できるか」。「自分で考えて行動した結果、成功した」と「会社や上司に指示されたことを実行した結果、成功した」では、大きく達成感や得られるスキルが異なりますよね。私は、メンバーに自力での成功体験を積んで欲しい。それによってスキルや自信がつけば、社内外からの評価もあがるし、仕事の幅も広がるし、仕事のやりがいにも繋がる。自分のために仕事をすることが目的になれば、メンバーも幸せになれると思っているので、私自身はその成功体験がメンバー自身のものになるように、できるだけ出しゃばり過ぎないようにしながら、仕事しています(笑)。
これからのリテール業界はどうなっていくと思いますか?それに対しグループとして提供できる価値とはなんだと思いますか?
荒木:
高齢化や物価上昇によって、業績維持・向上のためには「いかに効率的に客単価を引き上げるか」がこれまで以上に求められるようになると思います。そうした中で、"データドリブン経営"へのシフトは不可避です。フェズのコンサルグループは、データドリブン経営へシフトする際に生まれる「理想と現実のギャップ」「データ分析結果と現場運用の乖離」といった課題を、解決に導く手法を持っています。理想と現実のギャップを丁寧に可視化し、必要なナレッジや仕組みを共有していくことで、ゆくゆくはお客様自身が内製化できる体制づくりをお手伝いすることが可能です。もちろん、導入後も定期的に成果を検証し、改善策を提案し続けることで、その先の持続的な成長まで見据えた支援を行います。
単なるアウトソースではなく「フェズならでは」の深い理解と責任感をもって寄り添う伴走型のパートナーとしての課題解決力が、提供できる価値のひとつだと思っています。
高芝:
リテール業界は今、変革の時期に来ていると思っています。荒木さんがおっしゃったように高齢化や物価上昇など外部環境が日々変わっていますから、ここから消費者に支持されるためにどんな企業になるのかが問われる部分だと個人的には考えております。これまでも同業同士の M&A による規模拡大は進んできましたが、今後は異業種間の業務連携や多角化がさらに加速するでしょう。小売だけでなく、業界の垣根を越えた新たな事業が次々と生まれていくはずです。
そのような激動の時代だからこそ、単にデータを分析して提案するだけでは足りません。小売様の深いところまで入り込み理解したうえで、フェーズごとの課題に対し、どのように伴走していけばいいのかを一緒に考え、課題解決のための提案ができるようになることが重要です。
人は変化を嫌うものですから、いくら時代が変化しているからといっても、なかなか内部変革を起こすのは難しい。だからこそ、小売様の中まで入り込んでいるフェズが変革の鍵になれるんじゃないか、とも思っています。本質的な課題に対して、単なるデータ利活用支援に留まらず、小売様、メーカー様と対話をしながら共に進化していけることが私たちの最大の価値だと思います。
グループとして、今後目指すかたち(目標)を教えてください
荒木:
再編・統合が進む小売業界において、私たちのグループが目指すのは「1のインプットから10を理解し、100のアウトプットを生み出す」、お客様のニーズに的確に応えられる専門集団となることです。各メンバーが持つデータ分析力やプロジェクト推進力といった強みを互いに高め合い、補完し合いながら、チーム力を上げていきたいですね。お客様にとって「頼れる一社」として選ばれ続けることが、私たちの目標です。
髙芝:
私は、「消費者が良い商品に出会うことで、買い物がハッピーになればいい」とずっと思ってきました。市場平均や他社との比較だけではなく、小売横断の購買データや消費者の行動データなどをかけ合わせれば、これまで見えなかった消費者のインサイトに気付くことができる。より深く消費者を知ることができれば、小売様、メーカー様と協働してもっとハッピーな購買体験の提供ができる。そして、小売様とメーカー様が一緒になって消費者のことを深く考えるようになり、提供できるサービスも更に広がっていくんじゃないでしょうか。小売様やメーカー様、消費者のお買い物体験に携われれることがフェズの強みだと思いますし、私の目標でもあり、チームとして目指す形でもあります。